蹄(ヒヅメ)とは何か。蹄が必要な意味と理由を徹底解説

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蹄(ヒヅメ)とは何か。蹄が必要な意味と理由を徹底解説

皆さんこんにちは。
今日は馬の蹄(ヒヅメ)について解説していきたいと思います。

【馬は有蹄類】

馬は「有蹄類(ゆうているい)」というグループに属する生き物で、読んで字のごとく「ひづめが有る動物」という意味になります。他に蹄のある動物では、牛、鹿、象、キリンなどが代表的ですね。
さらに細かく分類すると「奇蹄類」「偶蹄類」があり、ヒヅメの数が偶数・奇数で分かれるという分類もなされていて、馬はヒヅメが1つ、つまり奇数なので奇蹄類の仲間ということになります。
ちなみに現存する奇蹄類はサイ(3本)とカモノハシ(前足4本、後ろ足3本)だけのため、ウマは希少な動物ということになります。

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【蹄(ひづめ)の進化】

さて、ヒヅメは指の先端(爪)が進化したもの、という事はよく知られています。人間で言うと中指の爪がヒヅメに当たります。ではなぜそのように進化したかと言うと、ずばり「速く走るため」。
例えば短距離走や体操の選手の走る姿を想像すると分かると思いますが、踵を地面につけずに、足の先端だけを使って走っていますね。つまり速く走るためには出来るだけ先端だけを使うのが理にかなっていることになります。
足を出来るだけ長く伸ばし、力強く大地を蹴って前に進む。それを究極まで高めた結果、ヒヅメが発達したという事なんですね。

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他の指はどうなったかと言うと、親指は退化してしまっていて、残りの指は跡形を残すのみになっています。
ヒトやサルが親指や他の指を発達させたのは、木に登ったりモノを掴んだり、という進化がそうさせたと言われています。
馬は草原に暮らしている草食動物です。食事は目の前にある草を食べればよいので、ものを掴んだりする機能は必要ありません。足の目的はもっぱら天敵である肉食動物から逃げるために「速く走る」こと。そうした生存戦略をとって進化してきたのがヒヅメなんですね。

【蹄(ひづめ)はとてもデリケート】

先程、中指の爪がヒヅメにあたると言いましたが、爪と同じ角質(ケラチンという物質)で出来ています。爪と同様に放置しておくと伸びる性質があります。一月に1センチほど伸びますので、ヒトの爪と同じくらいのスピードでしょうか。野生の馬は行動範囲が広いため、ヒヅメも自然に摩耗するのですが、牧場や乗馬クラブなどの馬はヒトの手で定期的にメンテナンスしてあげる必要があるんですね。またヒヅメの裏側もデリケートなうえに、土や糞の汚れが溜まりやすく、病気になりやすい部分でもあるので注意が必要です。

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【蹄(ひづめ)の保護】

一方、ヒヅメに人工的につける「蹄鉄(ていてつ)」は、傷つきやすいヒヅメを守るための馬具ですが、爪には神経が通っている場所もあるため、痛みを感じない部分に打つ必要があります。これらは専門職である『装蹄師』という方が行います。装着しているうちに蹄鉄自体も摩耗するため、定期的な打ち替えが必要です。馬術用の馬はだいたい1月に1回程度、競馬場で走っている競走馬は2週間に1度くらいの頻度で打ち替えています。

馬のひづめに装着します

【蹄(ひづめ)は第二の心臓】

ところで、ヒトの足(ふくらはぎ)は第二の心臓と言われています。動脈から送られた新鮮な血液は重力で下にたまりがちです。それを下肢の筋肉が心臓に戻す補佐を行っています(筋ポンプ作用といいます)。
馬も同様に足の筋肉を使って血液を心臓に戻す必要がありますが、それを担っているのがヒヅメです。
ヒヅメには大きく分けて、足の先端から「蹄尖部(ていせんぶ)」「蹄側部(ていそくぶ)」「蹄踵部(ていしょうぶ)」という3つの部分に分類されます。このうち、蹄踵部は柔らかい造りになっていて、着地のたびに伸縮します(蹄機作用といいます)。この蹄機作用がポンプの役割を果たし、心臓に血液を送り返す手助けをする、というワケですね。

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【蹄(ひづめ)はラッキーアイテム?】

さてここまでヒヅメが発達した理由やヒヅメの役割を見てきましたが、蹄鉄がよく魔除けのお守りになったり、金運幸福を招くモチーフとして使われますが、いったいなぜなのでしょうか。諸説あるようですが、代表的なお話をいくつかご紹介します。
「馬は決して人を踏まない」というのを聞いた事はありませんか。実際、ウマはよほどの事がない限り人を踏むことはありません(※絶対ではないので念の為)。これは馬自身の危険回避行動で、草以外のお花なども基本的には踏まないようで、危険物や異物と認識していると言われています。そうした馬の行動を見て、危険が降りかからないシンボルとして蹄鉄が好まれるようになった。他にも、蹄鉄がU字型をしているため「幸福を受け止める/入れる」ものと親しまれた、昔貧しい人が富豪の蹄鉄を直してお金持ちになった、蹄鉄を打つときの釘の数が7である、等々、色々な理由幸運・金運アップやお守りのモチーフとして重宝されるようになったようです。

以上、馬の蹄(ひづめ)に関するお話でした。

馬蹄・蹄鉄・ホースシュー

■ヒヅメ掃除のための手入れ道具(てっぴ等)

■蹄をモチーフにした雑貨類

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